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ジュニアスポーツにおけるスポーツ貧血とは?原因・症状・予防法を徹底解説

近年、ジュニア世代の子どもたちがさまざまな競技で活躍する中で、知られざる健康課題として注目されているのが「スポーツ貧血」です。

「以前よりも疲れやすくなった」「試合中に動きが鈍くなった」「顔色が悪い」といった症状がある場合、単なる疲労ではなく、鉄分不足による貧血の可能性もあります。

この記事では、ジュニアスポーツにおけるスポーツ貧血の特徴・原因・症状・予防法について詳しく解説します。




スポーツ貧血とは?

スポーツ貧血とは、運動習慣のある人が発症する貧血で、特に長距離走などの有酸素運動を行うジュニアアスリートに多くみられます。

激しいトレーニングにより赤血球の破壊が進み、鉄分の消費が増えることが主な原因です。加えて、成長期の子どもは通常よりも多くの鉄分を必要とするため、より貧血を起こしやすくなっています。

スポーツ貧血の主な原因

  • 鉄分の不足:食事からの鉄分摂取が足りない、吸収率が低いなど。
  • 赤血球の破壊:足裏の衝撃(足底溶血)や筋肉の損傷によって赤血球が壊れる。
  • 発汗による鉄の喪失:大量の汗によって微量ながらも鉄分が失われる。
  • 成長期の需要増:身体の発達に多くの鉄分が必要になる。

子どもに見られるスポーツ貧血の症状

スポーツ貧血は初期には自覚症状が少なく、進行すると以下のような症状が現れます。

  • 運動中に疲れやすい
  • 息切れしやすい
  • 顔色が青白い
  • 集中力の低下
  • 食欲が落ちる
  • 頭痛・めまい

これらの症状に気づいた場合、早めの受診や食生活の見直しが大切です。

スポーツ貧血の予防と対策

1. 鉄分をしっかり摂る

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、特に吸収率の高いヘム鉄(動物性食品)を意識して摂ることが大切です。

  • レバー(鶏・豚)
  • 赤身の肉(牛肉・マグロ)
  • あさりやしじみ

非ヘム鉄(ほうれん草・小松菜・ひじきなど)もビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がります。

2. 食事バランスの見直し

成長期には「鉄分+たんぱく質+ビタミン類」が欠かせません。サプリメントに頼りすぎず、普段の食事からバランスよく栄養をとることが大切です。

3. 適度な休養と体調管理

貧血予防には、トレーニングと休養のバランスが不可欠です。睡眠不足や過度な運動は体の回復を妨げ、鉄分の消耗を加速させる原因にもなります。

4. 定期的な血液検査

競技志向の強いジュニアアスリートは、半年〜1年に一度は血液検査を受け、貧血の兆候がないかを確認することが望ましいです。

保護者や指導者ができること

子ども本人は体調不良に気づきにくい場合があります。以下のようなポイントに気を配りましょう。

  • 食欲や疲労感の変化に気づく
  • 毎日の食事内容をチェックする
  • 休養をしっかり取れているか確認する
  • 月経のある女子選手は特に注意が必要

まとめ:ジュニアスポーツの「陰の落とし穴」に目を向けよう

スポーツ貧血は見過ごされやすい一方で、パフォーマンス低下や健康被害を招く深刻な問題です。

特に成長期の子どもは鉄分の需要が多く、日々の食事や体調管理、適切な休養がとても重要です。

もし「いつもより元気がない」「練習でバテやすい」などのサインが見られたら、一度スポーツ貧血の可能性を疑ってみましょう。

ジュニアアスリートの未来を支えるためにも、正しい知識と予防で健康的な成長と競技力向上をサポートしましょう。




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