
【スポーツ障害を早期発見】痛みの見分け方と対応法
「子供がスポーツの練習後に足が痛いと言い出したけれど、大丈夫?」「これは成長痛なのか、それともケガなのか…?」
スポーツを頑張る子供を支える保護者として、「痛みの原因を正しく見極める力」はとても重要です。見過ごしてしまうと、慢性化や将来的な障害の原因になることも。
この記事では、成長痛とスポーツ障害の違い、痛みのチェックポイント、受診の目安などを解説します。早期発見・適切な対応で、子供の健やかなスポーツライフを守りましょう。
1. 子供の「痛み」には2種類ある
子供が訴える痛みには、大きく分けて以下の2つがあります。
- 成長痛:骨の成長に伴って起こる一時的な痛み
- スポーツ障害:過度な練習や負担により生じるケガや炎症
■ 成長痛の特徴
- 夕方〜夜間に痛みが出やすい
- 日中の運動には支障がない
- マッサージや温めで軽減する
- 左右交互に痛みが出ることも
■ スポーツ障害の特徴
- 特定の動作や運動中に痛む
- 痛みが継続・悪化する
- 腫れ・熱感・圧痛があることも
- 休んでも完全には治らない
2. 痛みの見分け方|家庭でチェックできる5つのポイント
以下のポイントを押さえることで、痛みの種類や重症度をある程度見極めることができます。
- 痛む時間帯はいつか?
夜間だけなら成長痛、日中や運動中も痛ければスポーツ障害の可能性あり。 - 痛みの場所は特定できるか?
漠然とした痛みは成長痛、明確な部位なら障害の可能性。 - 左右どちらかに偏っていないか?
片側のみの痛みはケガのサイン。 - 休息で改善するか?
休んでも痛みが取れない場合は受診を検討。 - 見た目に腫れや熱を感じるか?
炎症や損傷の兆候があるなら、整形外科へ。
これらを観察しながら、「痛みの内容を子供から丁寧に聞き取ること」が何よりも大切です。
3. こんなときは早めに医療機関へ
次のような症状がある場合、自己判断は禁物です。整形外科やスポーツクリニックを受診しましょう。
- 痛みが数日以上続いている
- 患部が腫れていたり赤くなっている
- 歩行困難や関節の可動制限がある
- 運動中に強い痛みを感じた
特にジュニアアスリートに多いのが、オスグッド病(膝)やシーバー病(かかと)などの成長期特有のスポーツ障害です。早期の対処で悪化を防げます。
4. 自宅でできるケアと予防法
軽度の痛みや違和感に対しては、以下のようなケアが有効です。
■ アイシング・安静
炎症や軽い打撲には、氷や冷却シートで患部を冷やし、安静に保ちましょう。
■ ストレッチ・柔軟性の向上
筋肉の緊張をほぐすことで、負荷を分散できます。お風呂上がりのストレッチ習慣がおすすめ。
■ 練習内容・頻度の見直し
連日の過剰な練習は要注意。週に1~2日は「完全休養日」をつくることも重要です。
■ 栄養・睡眠の充実
成長期の体には、タンパク質・カルシウム・鉄分・ビタミンDなどの栄養が不可欠。睡眠も成長ホルモン分泌に欠かせません。
5. まとめ|痛みを見逃さず、安心のスポーツ環境を
スポーツを頑張る子供にとって、「痛み」は一時的なものかもしれません。しかし、それが重大なサインである可能性も見過ごせません。
家庭での観察と声かけ、そして必要に応じた専門医の受診が、子供の未来を守ります。保護者のちょっとした気づきが、大きなトラブルを防ぐ第一歩です。
痛みとうまく向き合いながら、楽しく安全なスポーツライフを送りましょう。